ムートン

ムートンとは?

ムートンとは 「羊の毛皮」 のことです。
「ムートン調」 といった類似品などもありますが、本物のムートンは他には真似できない優れた機能がたくさんあります。
そんな優れたムートンを毎日の眠りに取り入れてみませんか?

ウール(羊毛)の特徴

ウール(羊毛)は哺乳動物がその身を守るために皮膚を進化させた繊維です。
原料になる羊やキャメル(ラクダ)、アルパカ、カシミヤ・・・は、どれも乾燥地帯や寒暖差が大きいなど厳しい気候に生息しています(羊は家畜化されているため一概にはいえません)。
そんな厳しい環境で生きる生物にとって大切なのは、暑くても寒くても「体温を一定に保つこと」です。
湿度も温度も調節する天然エアコン繊維
湿気が高い状態は体温調節がうまくいきません。
水(湿気)は熱の移動を早め、外気温の影響を受けやすくするだけでなく、ヒトの体温調節に欠かせない汗や「不感蒸泄(目に見えない汗)」の気化を妨げて熱が逃げにくくなるためです。
ウールは「スケール」と言われる、ヒトの髪と似たキューティクルのようなウロコ状の構造を持っています。
この構造は乾燥した状態だと閉じていますが、湿気が上がるとスケールが1枚1枚広がり、間に湿気を吸い込みます。
このとき羊毛内に留められた水分は厳密には液体をしており、発散するときには気体に変わるため、いわゆる「気化熱」として体表面の熱も一緒に下げる効果があります。
保温性にも吸湿発散性が深く関わります。
水蒸気などの気体が固体に触れる際、運動エネルギーが熱エネルギーに替わって生まれる熱を「湿潤熱」といいます。
この仕組みで体から発散されるわずかな水分が毛に触れることで熱を生むのです。
さらにこの熱を逃がさないよう独特の縮れ(クリンプ)による空気の層が断熱材となり、しっかりと保温をします。
これらの断熱性と保温性と気化熱のしくみで、ウールは身につけても「あたたかい」ですが「暑く」なりにくい、温度ストレスの少ない繊維と言えます。

ムートンの特徴

ムートンはそんな優れたウールの特徴を100%活かし、なおかつ皮革のまま使うことによるさらなる快適さもプラスされた素晴らしいアイテムです。
暖かさ
寒い季節に温かく眠るために、まずは掛ふとんで調節する方が多いと思いますが、体温は体の下から逃げていくので敷ふとんを工夫する方が有効的です。
ウールの「熱を外に逃さない保温性」と「冷たい外気をおふとんの中に入れない断熱性」で、おふとんに入った瞬間から一晩中ぽかぽかです。
寝疲れしにくい
密度の高いウールがスプリングの役割を果たすことで、弾力が生まれ体圧を分散します。
特にお尻やかかと、肩などに局所的にかかる圧迫が和らぐため寝疲れを軽減します。
ムートンは、介護現場で褥瘡(床擦れ)の防止に用いられたり、海外では病院でも広く利用されています。
「英ケンブリッジ大学の研究で超未熟児を対象にウールマットを敷いた保育器と、綿シーツを敷いた保育器でそれぞれ保育した場合の体重増加について調べた結果、ウールマットのグループは平均21.5g/日、綿シーツのグループは平均18.2g/日と、顕著な差が認められた」 という驚きの結果も。

ムートンシーツの選び方

安全性
原皮から皮革製品仕上げるまでには様々な工程が必要です。
ときには薬剤や重金属を使用することもあるため、安全性が保たれているか、確認しましょう。
特に「なめし」と言われる加工は耐久性や柔軟性を左右する重要な工程です。
金澤屋で扱うムートンは人体に無害なクロム剤を用いた方法でなめしており、ホルマリンも未使用のため安心してお使いいただけます。
毛の密度
しっかりと目が詰まったものが良いです。
指を入れてすぐに皮革に触れてしまうものは毛の密度が低いので、体圧分散性が低くへたりやすいため避けましょう。
毛の硬さと長さ
触ってみて「チクチクする」ものは良くありませんが、毛にコシがなく柔らかすぎるものや、毛足の長い製品はシーツとしてはおすすめしません。
体圧分散の観点から、
  • 毛足は短め
  • 毛質はコシがありしなやか(チクチクしない)
  • 高密度
のものを選びましょう。
価格の違い
一般的に「ムートンシーツ」は高級品のように扱われ、高価格なものが多く出回っています。
しかし寝具専門店である金澤屋はムートンシーツを「快適に眠るための道具」としてより多くの方に使っていただきたいと思っています。
そのため問屋を介さず一括で仕入れを行ったり、在庫管理を工夫するなどできる限りのコストカットをして、安心してお使いいただける品質と価格の商品をご紹介しています。

ムートンそっくり! ライクファー

ムートンシーツの優れた特徴はたくさんご紹介しましたが、中には「毛皮」や「なめし加工」にご不安感を覚える方もいらっしゃるかと思います。
そこでご紹介したいのがこちらの「ライクファーシーツ」です。
ムートンと同様、天然ウールのシーツですが毛皮ではなくポリエステルの基布にウールを植え込んでいます。
コシの強いウールが高密度で生えているので、体を支える力は十分。
ウールの吸湿発散性もそのままです。
とてもへたりにくくコインランドリーなどの大型洗濯機での水洗いも可能ですので、より安心してお使いいただけます。

お手入れについて

普段のケアは敷ふとんのようにできるだけこまめに日に干して湿気を飛ばし、掃除機でホコリを取り除いてください。
日光に当てても問題ありませんが、強い日差しに長時間当て過ぎるのはお避けください。
叩くのは製品を傷める行為ですのでお避けください。
汚れてしまったら
きれいなタオルで水拭きをしてください。
匂いや汚れが落ちない場合はウール用の洗剤(中性洗剤)を水で薄め、拭いてください。
その後水拭きを行なってください。
毛が寝てしまったら
使用に伴い毛が寝てしまうのは防ぐことはできませんが、気になる場合はペット用の「スリッカーブラシ」で優しく梳かしてください。
梳かしすぎると毛が抜けてしまうので、無理せず様子を見ながら行なってください。
※店頭では「毛起こしクリーニング」も承っております。
保管方法
長期間使用せずに保管する場合は、よく日に干して完全に乾かし、不織布などの通気性のあるふとん袋に入れてください。
※必ず防虫剤と一緒に保管してください。
クリーニング
クリーニング店にお預けになる際は必ず「皮革である」ことをお伝えください。
当店では通常クリーニング(水洗い)と、毛起こしクリーニングを承れます。
※金澤屋での購入品以外も承れます。
詳しくは お問い合わせ からご相談ください。
リフォーム・打直し
新規会員登録で今すぐ使える500ポイントプレゼント!
メールマガジン会員募集中!
快眠ブログ