枕を変えるだけで肩こりが改善する!?

…という言葉がどれだけ多くの人を惑わせてきたことでしょう。

肩こりの原因は体質や普段の姿勢や歩き方、ストレス、生活スタイル、病気など、多岐にわたります。

枕ひとつ変えるだけで劇的に改善なんてほぼありえません。

よっぽど使っている枕が合わなくて、原因の全てが枕だったのなら話は別ですが、ほとんどの場合さまざまな要因が重なり「肩こり」という症状に繋がっているので、合わせて他の要因も見直していくことが大切です。

 

枕があわない悩みに…

そうは言っても「朝起きると肩が痛い」「首が動かせない」そんな不調があれば「枕が合っていないのかも?」と思いますよね。

就寝中は同じ姿勢で長時間過ごしたり、寝返りの際に不自然なひねり方をしたり、体重のかかり方が覚醒時と異なるため、目が覚めて動こうとすると身体がびっくりして痛みが出たりします。枕は就寝中の身体をより負荷の少ないように支えるものですから、自身の身体と寝方に合っているかがポイントです。

理想は「力を抜いて楽に立った時の姿勢のまま横たわった状態」を保つ高さと形です。

またその他にも

・固すぎず柔らかすぎず、寝返りが楽にうてる弾力性・反発性があるか

・熱がこもりにくい素材か(吸湿発散性・通気性にすぐれているか)

なども大切なポイントです。

 

敷ふとんと枕

枕選びにおいて「高さ」は非常に重要なポイントです。

しかしこの「高さ」は単純に枕単体の高さが合えばよいわけではありません。枕はマットレスなどの土台の上に載っているので、この土台の沈み込み具合も大きく関係してきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

固いマットレスに低い枕で寝た図

枕と首の間にすき間ができる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

身体が沈み込むマットレスに低い枕で寝た図

首と枕の間にすき間もできず、身体の中心も水平に。

 

 

タオルを重ねて高さを調節している方もいるかと思いますが「高さの調整」という点では細かく行えてよいですが、わたのように空気を含むものがないため固くなり、頭の重さが一点に集中してしまい、血流が滞りやすくなります。

 

枕の形は首をしっかり支えるよう頚椎部分が高くなっているものや、横向き寝を考えて枕の真ん中を低く左右を高くしているものなど様々です。形については合う・合わないは完全に個人差ですので、使用している敷布団・マットレスに近い固さのものと組み合わせて実際にフィッティングするのをおすすめしています。

フィッティングは靴を脱いで! 靴を履いたまま眠る人はいません。試し寝をするときもできるだけ普段の就寝時に近い姿勢になるよう、靴を脱いでリラックスしてフィッティングしてください。

⬛︎金澤屋のU字型枕はカウンセリングをしながらおひとりおひとりに合わせて高さを調節します。

 

寝姿勢と枕

仰向け寝に合わせて枕を選べば、横向き寝のときに枕は低すぎてしまいます。

逆に横向き寝で合わせると、仰向け寝のときには高くなり過ぎてしまいます。

ならばと枕の真ん中にくぼみを作り、両側を高くしたら合いそうなものですが、実際には意識のない状態で自ら丘を越えて高い位置に頭をもってゆく、というのはなかなか難しい行動です。頭だけ取り残されて不自然に首をひねってしまう可能性もあります。

横向きの姿勢を楽に保つためには枕だけでなくマットレスの沈み込みや弾力性も必要です。

 

枕の悩み=敷ふとんの悩み

「肩こり=枕」と連想しやすいですが、実際は首より下の体の大部分を預けているマットレスが重要なポイントになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

固いマットレスに寝た図

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

柔らかいマットレスに寝た図

 

マットレスが体型の凹凸や動き、寝姿勢を受け止めてくれるのであれば枕の高さについてあまり悩む必要がなくなります。

肩幅もマットレスで吸収するので、横向き寝時の圧迫が軽減されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

理想の姿勢

 

なかなか取れない寝疲れや肩こりでお悩みの方は、枕だけではなくマットレスなど全体を見直してみると新たな発見や気づきがあるかもしれません。